基本架構はグリッドで考える
鉄骨造の建物で、柱や梁のことを考慮に入れないでプランニングに取りかかることはない。プランニングが進んでいくということは、同時に架構計画も進んでいくことを意味する。プランニングが決定した時には柱位置や、梁構造までの全体構想がまとまっていなければならない。在来木造は鉄骨造と同じ構造ではないが、この原則に則っていなければつじつまが合わない。忠実に基本架構をグリッドにて構成する。そうすることが建物の構造安定性を飛躍的に高めることを古来の民家が歴史で証明している。
山での玉切りは紀州では3m・4m・6mとなることが多い。木材の搬出、運搬、大工小屋での加工、それにプレカットなどを考慮に入れると、木材の経済スパンは決まってくる。今回建物は2間四角の田の字グリッドの間に階段及びホールスペースの1間×2間のグリッドを挟み込んだものを2層に重ね基本グリッドとした。これに、離れ的な性格を持つ2間×3間の平屋グリッドが取り付く。必要壁量、バランスなどはそれぞれに解析し、両者の間は玄関スペースでつないだ。グリッドを構成する通し柱は4.5寸角、胴差しは4.5寸巾のものを採用する、梁架けの時の断面欠損を考慮してのことである。特に四方差しとなる通し柱は6寸角以上のものを使用する。今回は大黒柱に7寸角、小黒柱に6寸角のものを使った。