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2003年8月28日、フォレストモアにっぽん主催の「木の国 日本の家デザインコンペ2003」 において、『小ヶ浦アドレス』が奨励賞を受賞しました!

 

主催/フォレストモアにっぽん推進委員会
 
支援参画/
住宅資材メーカー各社、株式会社ジューテック
企画協力/
NPO法人エコリビング推進協議会
リビングデザインセンターOZONE
日本バリュー綜合研究所
デザインコンペの対象/
地域材・国産木材を多用した住宅の設計デザイン
審査員/
渡辺文雄氏(俳優・作家)
赤池学氏(ユニバーサルデザイン綜合研究所所長)
高橋元氏(ひと、環境計画代表)
田中辰明氏(お茶ノ水女子大学教授)
浅倉与志雄氏(リビングデザインセンターOZONE情報バンク所長)
受賞作品展示/
8/28〜9/9 「フォレストモアにっぽん・木の国日本の住まい展」(新宿パークタワー)
10/3〜4   「ジューテック・住まいるフェア2003」(東京ビッグサイト)
11/4〜9   「ジューテック・住まいるフェア2003」(東京銀座熊本館)
株式会社/(株)山長商店
施工者/(株)西建設
中村伸吾
本物件は本州最南端に近い温泉地・南紀白浜の地に建つアパート(長屋住宅)である。和歌山は「紀州・木の国」と呼ばれる。背後には原生林と共に、45年生を中心とする大量の杉・桧の人工林が広がる。にも関わらず、最近ではハウスメーカー各社の進出も著しい。又、それに触発されるように地域性を喪失した住宅が乱立し、幾多の問題を噴出させた。特に、集合居住施設はこれまで採算性を最優先としてきたが、本物件はコンセプトを新たに4つの要素に集約し、次代のあるべき姿の具現化を試みた。
以下にコンセプトと、それを実現するための詳細を述べる。
住まい手の安全と健康を守る
1.
1階を鉄筋コンクリート造とすることによって、近い将来に心配される津波などの災害から人命を守ることを最優先とした。その部分は駐車場・水廻り等に利用する。
2.
2階以上は木造として、湿気やそれにまつわるカビ・シロアリ被害などと関わりのない居住空間を確保した。
3.
室内の仕上げ材にはシックハウスなどの原因とされる化学物質を含む新建材は一切使用しない。(木製現場製作キッチン・洗面台、桧風呂の採用など)
4.
賃貸人の家具持ち込みによる化学汚染を防ぐため、無垢材にて家具を製作し、設置した。
省エネに留意し、エネルギーの総量抑制に努める
1.
快適な室内環境の確保に、地域の先人の知恵に学ぶパッシブな方法をとることで、機械設備への依存を最小限にした。
木造部分は民家型構法とし、柱・梁はもちろん野地板、床板に至るまで無垢材をあらわしの構造とすることで、「木」本来の調湿・断熱などの性能を充分に発揮させると共に、五感で楽しめる室内を創り上げた。
外壁、界壁は竹小舞の上土塗り壁、室内側を珪藻土塗り仕上げとすることで、「土」の持つ調湿や蓄熱などの特性を最大限利用した。
南北両方向にベランダを設置し、軒の出を1600mmと深くとることにより、雨の日にも解放できる掃き出し窓を設け通風を確保した。又、ロフトを通じて室内空気が自然対流する構造であり、暑い空気は天窓より排気できる。
2.
屋根、外壁はいずれも外断熱・通気工法を採用し、開口部の複層ガラスと共にエネルギーロスを抑え、構造材の結露による低耐久化を防止した。
3.
地元紀州産の杉・桧を使用した。
環境(人工林)との共生を図る
南紀白浜地方の森林率は90%を超え、その内の人工林率は70%を超える。そして、樹齢45年生を中心とする杉・桧の人工林はそのほとんどが「節あり並材」である。環境共生は「節あり並材」の大量使用なくしては考えられない。
1.
本物件に使用される全ての木材は「節あり並材」である。
2.
全体の使用量は約1.0m3/坪(通常の洋風住宅の約2倍の量)である。
3.
木造軸組の基本架構を、川上(木材生産者)の事情にあった経済寸法で(本物件は2間×2間)、グリッドにて構成することで、建物の経済性と耐久性を高めた。
地域循環型社会づくりに貢献する
住宅関連産業において最も顕著に仕事量が減少したのは、木材業界、大工、左官、家具、建具の各職である。本物件ではそれらの各職の仕事量の確保を通じて地元に新たな経済循環が生まれることと、顔の見える家づくりが為されることに力をおいた。(建築基礎データ参照)
ダイニング 
天井は杉厚板現し。壁は土塗の上、珪藻土の仕上げ。
床は唐松の無垢エンコウ板張り。その上、床暖房付き。
自然資材に包まれた心地よい空間。キッチンは桧にて製作したもの。
外観
1階は鉄筋コンクリート造り。 津波や湿気から住まい手の安全と健康を守るため、駐車場に利用。
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玄関
入口は4戸とも違う方向からのアプローチ。
上部疵はアルミ他にて加工。フチ石はピンコロ石。
床は金錆砂利洗い出し仕上げ。
ホール
左側、黒っぽい壁は、エコカラット仕上げ。
手すりは飾り棚(本棚)に利用。扉は桧・杉にて製作。
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タタミ間
住まい手を自ら持ち込んだタンス等の家具から発散する薬害から守るため、ここでは無垢の桧・杉にて家具を製作した。
キッチン・洗面台・桧浴槽を一切の既製品を用いず、全て現場製作とする徹底ぶり。畳は、炭化コルク床、パームやしの裏打ち天然井草表のもの。 
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ロフト
天井は杉野地板、化粧現し(もちろん通気工法)床は杉厚板張り。この空間が、ダイニングと畳間をつなぎ、戸内の通風を確保する。
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ベランダ
軒先は1600mmと充分な出巾を持つため、窓は天気に左右されず開放できる。床はスノコ板。  
外観
写真左/施工者・西建設社長の西嘉弥さん。写真右/ 担当者の林さん。
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建物名 / 小ヶ浦アドレス
所在 / 和歌山県西牟婁郡白浜町
構造規模 / 1階:鉄筋コンクリート造  2階:木造建
主要用途 / 長屋住宅
竣工 / 平成15年8月
建築面積 / 527.67u (159.62坪)
敷地面積 / 186.13u (56.30坪)
延床面積 / 299.34u (90.55坪)
1階 / 148.43u (44.90坪)
2階 / 150.91u (45.65坪)
ロフト階 / 60.36u (延べ床面積に含まず)
地域・地区 / 第二種住居地域
主な外部仕上 /
屋根
ガルバリウム鋼板瓦棒葺き (杉厚板t=39下地 外断熱通気工法)
1階 / コンクリート打ち放し仕上げ、2階 / 杉板t=12下見板張り 、一部サイディングt=12の上 弾性リシン吹付仕上(外断熱通気工法)
その他
ポーチ / 金錆砂利洗い出し仕上げ、外部見え掛かり木部はリボス塗り仕上
主な内部仕上 /
玄関 / 金錆豆砂利洗い出し仕上げ、間・食堂・台所・洗面・便所 / 唐松縁甲板張りt=15、畳間 / 畳敷き、小屋裏物置 / 杉厚板t=39、浴室 / スノコ敷き
玄関・ホール・居間・食堂・台所・畳間・小屋裏物置 /土塗り壁の上珪藻土塗り仕上、洗面・便所 / 内法まで桧板t=12 目透かし張り 上部 ら酢簿−土ラスボードt=7下地珪藻土塗り、浴室 / 上部 桧板張り 下部 タイル貼り
天井
玄関・ホール・洗面 / 杉板t=12張り、2階ホール・居間・食堂・畳間 / ロフト階床板下面化粧顕わし 化粧野地板顕わし、小屋裏物置 /化粧野地板顕わし、浴室 /桧板t=12張り
その他
外部建具 / アルミサッシ 硝子は全てペア硝子、内部木製建具 / 桧及び杉製、開口部廻り造作材(枠、額縁等) / 桧
特記事項 / 木の国の家仕様、 ガス温水床暖房採用
  2003年フォレストモア木の国日本の家デザインコンペ 奨励賞受賞


 
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