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中村伸吾 建築設計理念 中村伸吾建築設計室

 

 
 
   


野中の山の木で建つ家
この住まいに使われる木材は,
すべて住まい手のふるさとの山(旧中辺路町)から伐りだした。

橘新田の家
雨水利用のための水瓶。住まい手は住まいづくりを充分に堪能された。加えて、裏山の開墾やら、雨水の利用やら・・まだまだ工夫は続いている。

  先日、川上に「水源の森」を購入する案が、行政区を異にする川下の町で可決されたという記事が新聞に掲載されていました。森林の持つ機能や意味が再認識され、同じような動きが全国的に拡がっています。自然林を守っていくことはもちろん大事なことですが、危機的な状況の人工林を有する地域においては、森林の保全は、自然林をいかに保護するか・・ということよりも、人工林とどう共生していくか・・ということの方が急を要する課題だと思っています。自然林は強いものだけが生き残った厳しい森です。それに対して、里山は人と共生することで豊かな生命と森林機能(※1)を育むことを可能とした森です。そして、人工林も又、適切な手入れを行えば、自然林に勝る豊かな生命を育み、森林機能を果たす森なのです。

  近くの山の木で家を建てるということは、環境との共生に住まい手が直接参加するという意思の実現に他なりません。私たちは、家族を守ることと同時に、家族を取り巻く環境を守ることに真剣に取り組むときに来ています。

・近くの山の木は、その地方独特のカビやバクテリア、虫に対する抵抗力を持ち、その地の気候・風土に適応しています。そのため、防虫剤や防腐剤で処理しなくても白蟻や腐朽菌(木を腐らせるバクテリア)に冒されることが少なく、安全で高耐久な材料だといえます。特に紀州材は300年以上前から建築用材専用に育成されてきたため、目込みで、色つやが良く、強度的に優れたものが多い・・という特徴を持ちます。

・近くの山の木で家を建つと、地域の林業の活性化に役立ちます。それは、人工林を健全に保全することにつながり、持続的な環境循環をうながし、CO2(二酸化炭素)の固定に貢献すると共に、恵み多い森林機能(※1)の維持に寄与し、人が生きるための良好な環境づくりに役立ちます。

・近くの山の木で家を建つと、地域の職人の仕事が増え、地域の経済循環を活性化させる助けとなり、地域全体が潤うことに役立ちます。

・近くの山の木で家を建つと、木を遠くから運んでくる必要がなくなり、燃料が節約でき、CO2(二酸化炭素)の抑制に役立ちます。
 
                                今しなければならないこと

・・近くの山の木で家を建てること

・・それは、子供たちに希望のもてる地域の未来を残すこと。

(※1)森林機能について
水源かん養機能
森林の土壌が、降水を貯留し、河川へ流れ込む水の量を平準化して洪水、渇水を防ぎ、さらにその過程で水質を浄化する役割
土砂流出防止機能
森林の下層植生や落葉落枝が地表の浸食を抑制する役割
土砂崩壊防止機能
森林が根系を張り巡らすことによって土砂の崩壊を防ぐ役割
保健休養機能
森林が人にやすらぎを与え、余暇を過ごす場として果たしている役割
野生鳥獣保護機能
森林が果たしている野生鳥獣の生息の場としての役割
大気保全機能
森林がその成長過程で二酸化炭素を吸収し、酸素を供給している役割
その他
遺伝子資源の保全、気象緩和、風害・雪害・なだれ・落石などの防止、騒音の防止、魚類の生息環境の保全など

(林野庁資料より)



 
デザイン(設計)とは
住まいを創る 「らしく」ありたい 提供したいもの 今しなければならないこと
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