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■災害に備えた安全な住まい |
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阪神淡路大震災以降、建物強度は盛んに話題に上るようになりました。同時に、木の家は弱い・・という偏見も生まれてしまいました。しかし、建物強度は構造の種類によって左右されるものではありません。コンクリート、鉄、木・・いずれの構造においてもどの程度の安全率を見込んだ設計になっているかで強さが決まるのです。木の家に限っては科学だけでなく経験則に基づいたノウハウが必要です。先人の知恵を借りながら数百年に一度の地震や台風に備えた住まいづくりをします。
木の家には、燃えやすくて危険・・という思いこみもあるようです。確かにコンクリートや鉄は燃えませんが、有毒ガスや熱による骨組みの変形(鉄骨造の場合)などの問題を抱えています。燃える、燃えないということよりも、火災の初期にいかに安全な避難を可能にするか・・ということを大切にするべきでしょう。最近注目されているのは木材の防火性能です。木は1分間に約1ミリのはやさで内部に燃え進みますが、30ミリ程度(約30分)の炭化層ができるとそれ以上は燃えにくくなります。この30分が初期消火や避難に大変有効なのです。また、太く大きな木には火が付きにくいのもご経験されていることでしょう。太く・大きく・厚い木使いで、火災にも強い、人命を最優先に考えた住まいづくりをします。

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■安心な自然素材の住まい |
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F☆☆☆☆の建材を使っていれば大丈夫・・という考えは安直に過ぎます。今は規制の対象外になっている化学物質が、いつ人間に危険なものであると立証されても不思議ではありません。神経質になりすぎて選択の幅を極端に狭める必要はありませんが、住まいづくりはできるだけ身近にある材料でしたいものです。木・土・紙・石・・私たちの原体験の中の風景を形作っている材料が、すこやかに暮らせる感性豊かな空間を提供してくれるでしょう。
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■快適で季節感豊かな機械依存の少ない住まい |
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高気密・高断熱で守りを固めて窓は最小限、空調効率を最優先に考えた24時間機械管理の住宅に快適な暮らしがあるようには思えません。風を感じ、陽差しを楽しみながら、風景と共に生きる・・美しい四季を持つ地に住む私たちには、私たちだけに許される住まい方があります。自然を楽しむための大きな開口部。強い陽差しや雨・風から暮らしを守るしっかりとした屋根、深い軒の出。湿気の高い日も快適に過ごせる調湿性や通気性を持つ材料で造る呼吸する住まい。熱や冷気を蓄え自然のめぐみを暮らしに活かせる住まい・・快適で季節感が豊かな機械依存の少ない住まいづくりをします。
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■空間のひろがり、家族のつながり |
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住まい手が家族の団らんを大事にし、精神的にも生理的にものびのびと暮らすためには、家族の集うところを中心にした空間のひろがりや家族のつながりの感じられる住まいにすることが大切です。人の影響を受け、すぐに不快になる狭い小部屋をたくさん造るより、建物全体を断熱材ですっぽり包み、温度差の少ない開放的な大空間の住まいを造りましょう。開口部は大きく、風の道をしっかり確保すると共に、身近な自然とふれあえるよう庭と一体に使える空間を考えましょう。みんなが集いたくなる居間空間にしましょう。出来ればそこには吹き抜けも用意して室内空気の自然循環を促すと共に、家族の気配を感じながら暮らせる住まいづくりをしましょう・・家族の一体感や自然の心地よさを実感できる住まいこそ、人が豊かにいきいきと暮らせる住まいです。
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■資産として継承していける住まい |
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消費大国と呼ばれるアメリカでさえ住宅の平均耐用年数は44年ほどなのに、現在の日本は27年に満ちません。長く使えてこそ資産。ローンを払い終わるとすぐ寿命を迎えるようなものは、ただの 「負債」で「資産・財産」とは言えません。日本の住宅の長寿命化を妨げているのは柱・梁組(基本軸組)の貧弱さと、住継ぐこと(増改築)への対応不足が大きな原因だと思っています。
構造安定性が高く高耐久で経済的な上、間取りの変更が容易な基本軸組が必要です。世代ごとに手直しをしながら、家族のアイデンティティと共に親から子へと受け継げる住まいこそが資産としての価値を持つのです。民家型構法による綺麗なグリッドでしっかりとした基本軸組を組みあげ、増改築が容易で、資産として継承していける住まいづくりをします。 |
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南紀の台の家グリッド計画図 |
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長寿命を妨げるもう一つの原因は内部結露です。内断熱(壁の中に断熱層を持つ構造)の住まいでは、断熱材の内部で結露する可能性が高く、そのために厳密な気密性を必要とし、結果として機械依存率をより高めてしまう・・という悪循環を断ち切れません。外断熱(構造材の外側に断熱層を持つ構造)と室内側の木材あらわし工法で、呼吸する、内部結露の少ない住まいを実現し、カビや雑菌、湿気などの心配のないさわやかな室内環境を持つ、長寿命な住まいを造ります。 |
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住まいは存続する限り費用が必要となります。ですから、住まいの経済性は新築時の建築費だけでなく取り壊し費用までをトータルで考えて判断する必要があるでしょう。耐用年数が長いもの、メンテナンスや増改築が容易で安価なもの、機械依存が少なくランニングコストの安くつく住まいは結果的に割安であると考えられます。建築費は安くとも燃料費をたくさん使い、増改築が難しく、撤去時に産業廃棄物として多額の処理費用を要するようでは経済性の高い住まいとはいえません。土に帰る自然素材と、再利用の可能な材料で住まいを造りましょう。環境負荷が小さく、長く快適に使える住まいこそ経済的な住まいといえるでしょう。 |
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