今回は、木の国Wood Designコンテスト2008で優秀賞をいただいた「下万呂の家」をご紹介します。この住まいでは基本に忠実な家づくりを心がけました。特に注意をはらったのは以下の3点です。
● 先人の知恵に学ぶ家づくり
現代住宅は室内における調湿と蓄熱の性能に決定的な弱みを持ちます。それを補うのが室内にあらわしで使う大量の木材と土塗り壁です。木と土の湿気と熱を蓄える性能は他の建築材料と比べても著しく優れ、効果は使用した体積にほぼ比例します。日差しの制御、開放的な空間構成、風の通り道の確保など、先人の知恵に学ぶ、地域の気候風土にあった家づくりで、過度の機械依存を防いだ良好な住環境の創出を目指しました。
● 環境共生
紀南においては、現存する人工林と如何に向き合うかが早急に対応を迫られる課題だと認識しています。具体的には樹齢50年前後の杉・桧の節あり並材を大量使用する方法を考える必要があります。この住宅はエンコウ板以外全て杉、桧の節あり並材で作りました。